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2026/10/13
自分の希望や要望を、相手にきちんと伝えていますか?
「こんなことを言ったら、わがままだと思われるかな」
「相手に迷惑をかけてしまうかもしれない」
「少しくらい我慢すればいいか」
そんなふうに考えて、本当は伝えたいことがあっても、つい遠慮してしまうことはないでしょうか。
私も以前は、自分の希望を相手に伝えることが苦手でした。
けれど先日、スーツを買いに行ったときの出来事を通して、改めて気づいたことがあります。
それは、自分の希望を伝えてみることが、納得できる選択につながるということです。
今回は、そんな日常の出来事から感じたことをお話ししたいと思います。
先日、スーツを買いに行きました。
最近、体重が増えてウエストがきつくなってしまったことに加え、私は暑がりなので、できるだけ涼しく着られるスーツを探していたのです。
店員さんから「何かお手伝いできることはありますか?」と声をかけられました。
女性の店員さんだったこともあり、少し恥ずかしさはありましたが、せっかくなら自分の希望に合うものを見つけたいと思い、次のように伝えました。
今思えば、かなり具体的に伝えたなと思います。
以前の私だったら、ウエストのサイズと、自宅で洗えるものがよいということくらいは伝えられたかもしれません。
でも、こんなにたくさんの希望を一度に伝えることは、きっとなかったでしょう。
「そこまで言わなくてもいいかな」と、どこかで遠慮していたと思います。
さて、店員さんはどう答えてくれたのでしょうか。
「スカートのセットアップは、今ほとんど出てしまっているんです」「涼しいものとなると、夏物が奥にしまってあるので、探してみますね」
そう言って、わざわざ奥まで探しに行ってくださいました。
いくつか試着してみた結果、店舗にあった薄手のスーツが気に入り、自宅で洗濯ができる紺色のスカートのセットアップを購入することにしました。
あれ? 自分に似合う色については、何も触れられていないのでは?
そう思った方もいるかもしれませんね。
実は、スカートのセットアップ自体が少なく、薄手のものとなると、ほとんど紺色しか選べない状況だったのです。
それでも私は、不満を感じるどころか、「良い買い物ができた!」と、清々しい気持ちになりました。
今回の買い物で、私が何よりも大切だと感じたのは、「納得感」でした。
もしかすると、最初から希望をすべて伝えなくても、同じスーツを選んでいたかもしれません。
けれど、自分の希望を伝え、店員さんが奥まで探してくれて、スカートのセットアップが少ないことも教えてもらったうえで選んだスーツは、私にとってまったく違うものに感じられました。
自分が知りたいことを知り、選択肢を確かめたうえで、自分の意思で決めることができたからです。
もちろん、希望に合うものが見つからなければ、別のお店に行くという選択肢もあります。
けれど今回は、できる範囲で探してもらったことで、
「あれも聞いておけばよかった」
「もしかしたら、もっと自分に合うものがあったかもしれない」
という心残りがなくなりました。
希望を伝えたからといって、すべてが思いどおりになるわけではありません。
それでも、自分にできることをしたうえで選ぶと、その結果を受け入れやすくなるのだと思います。
そして、選んだものに自分なりの納得があれば、気持ちよく使うことができます。
これは、買い物に限ったことではないのかもしれませんね。
以前の私だったら、こんなことを考えていたと思います。
そして、あまり気に入っていなくても、「まあ、そんなに悪くはないし」と自分を納得させていたかもしれません。
でも、毎回着るたびに、着心地の悪さや小さな不満を感じることになります。
そのたびに、「本当は、もう少し自分に合うものが欲しかったな」と思うかもしれません。
もちろん、何でも自分の希望どおりにする必要はありませんし、希望通りにいくとも限りません。
状況によっては我慢や妥協が必要なこともあります。
ただ、
最初から自分の希望を伝えることを諦めてしまうと、本当は選べたかもしれない選択肢まで、自分で手放してしまうことがあります。
相手にどう思われるかを気にするあまり、自分がどうしたいのかを後回しにしてしまうのです。
心理学では、自分の気持ちや考えを、相手の権利も尊重しながら率直に伝えることを「アサーション」と呼びます。
アサーションは、相手に自分の希望を押し通すことではありません。
相手にも事情や都合があることを理解しながら、自分の希望も大切にするコミュニケーションです。
今回の私のように、「こういうものを探しています」と伝えることも、その一つと考えられます。
自分の希望を伝えたとき、相手がどのように応じてくれるかは、相手次第です。
希望をかなえてくれることもあれば、難しいと言われることもあります。
今回も、私が希望した条件のすべてがそろったわけではありませんでした。
それでも、店員さんの返答を受け取ったあと、何を選ぶのかは私自身が決めることができました。
別のものを探すこともできましたし、今回は紺色のスーツを選ぶこともできました。
大切なのは、相手の返答だけで物事が決まるわけではない、ということです。
自分の希望を伝え、相手の返答を受け取り、そのうえでどうするかを考える。
その一つひとつに、自分で選べる部分があります。
そんなふうに柔軟に対応できるようになると、自分の行動に納得しながら生活できる場面が増えていくのではないでしょうか。
もちろん、最初から上手に伝えられなくても大丈夫です。
いきなり大きな希望を伝えようとしなくても、身近なところから始めてみればよいのだと思います。
たとえば、お店で商品について質問してみる。
食事のときに「こちらがいいです」と伝えてみる。
誰かに頼まれたことに対して、難しいと感じたら、その気持ちを少し言葉にしてみる。
そんな小さな一歩でも、自分の気持ちを大切にする練習になります。
相手の返答がどうであっても、自分の希望を伝えることはできます。
そして、その返答を受け取ったあと、どう行動するかも、自分で考えていくことができます。
自分の希望を伝えることは、わがままではありません。
相手を大切にするのと同じように、自分の気持ちも大切にすること。
私も、そんな選択をこれからも少しずつ増やしていけたらいいなと思います。
函館カウンセリングRayは、女性のための心理カウンセリングルームです。
人間関係や生きづらさ、子育て、自分らしさへの迷いなど、さまざまなお悩みに寄り添いながら、対話による心理カウンセリングのほか、風景構成法を取り入れたアートセラピーや、香りを活かしたアロマカウンセリングを行っています。
言葉だけでは整理しきれない気持ちにも、色や形、香りなどを通して、無理なく心を見つめていく時間を大切にしています。
誰かの期待に合わせ続けて疲れてしまった時。本当の気持ちが分からなくなってしまった時。
安心して気持ちを話し、自分自身とゆっくり向き合える“心の休憩所”のような場所でありたいと思っています。
パニックや不安感による心身のつらさを経験したカウンセラーが、あなたのペースを大切にしながら、少しずつ前を向いていける時間をサポートします。
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